日毎に寒さが増す秋。
秋といえば、芸術の秋、読書の秋、スポーツの秋、行楽の秋、食欲の秋・・・などなど、秋に結びつく〇〇は、たくさんありますよね。
あれほど暑かった季節から、快適に過ごしやすい季節になり、日の出は遅くなり、日没は早くなる、アウトドアで大好きなお肉料理といえばBBQ、炭火焼きがメインだったのに、近頃は、お肉を煮込んだ温かい料理が恋しくなります。
sumibi
煮込み料理とは、肉や野菜などの食材を液体(水、出汁、酒、醤油など)に浸して火にかけ、長時間煮ることで柔らかくしたり味を染み込ませたりする調理法。
煮込み料理には、たくさんの種類がありますが、代表的なものとして、
カレー、シチュー、ボルシチ、ビーフストロガノフ、牛肉の赤ワイン煮
和風なところでいうと
肉じゃが、豚の角煮(ラフテー)、もつ煮などなど
煮込み料理の特徴は、食材の旨味が液体に溶け出し、濃厚でコクのあるソースになることです。
また、肉の筋や脂が溶け出して柔らかくなり、食感も良くなります。
どうして肉は煮込むと柔らかくなるのか?
コラーゲンがゼラチン化することで肉はやわらかくなる
かたい肉を長く煮込むと、やわらかな味わいが生まれます。 これはコラーゲンのゼラチン化が大きく影響しています。 コラーゲンは、かたい線維状のたんぱく質で、主に、骨や軟骨、腱、皮などの結合組織(細胞と細胞の間を埋めている組織)に存在し、細胞間の接着剤としての役割を果たしています。
日本食肉消費総合センター
http://www.jmi.or.jp/recipe/cooking/niru_main6.html
かたい肉を長時間煮込めば煮込むほどやわらかくなるのはなぜでしょう。
コラーゲンは、例えば牛肉の場合、かた、ネック、すね、テールに多く含まれます。
豚肉の場合、豚足や骨の周りのお肉、すねにも多く含まれます。
鳥には、手羽先、皮、骨付きのぶつ切りなど、コラーゲンがゼラチンとなって溶け出しやすい性質を持ちます。
コラーゲンは、かたい線維状のたんぱく質で、主に、骨や軟骨、腱、皮などの結合組織(細胞と細胞の間を埋めている組織)に存在し、細胞間の接着剤としての役割を果たしています。
一般に肉のコラーゲンは約65℃で収縮を始めかたくなりますが、75~85℃で軟化し始めます(ゼラチン化)。 軟化は、3本の糸がらせん状に巻かれた縄のような形をしたコラーゲンの分子が、熱によってほぐれるために起こります。 熱が加わると分子間の結合が切れ、1本ずつばらばらになり、糸まりのような形に変性し、水に溶けやすいゼラチンになるのです(図1)。日本食肉消費総合センター
http://www.jmi.or.jp/recipe/cooking/niru_main6.html
参考リンク:煮込み料理に向く部位|公益財団法人 日本食肉消費総合センター
煮込み料理のコツは、以下の点に注意することがヒケツ
- 食材は一口大に切りそろえることで、火の通りや味の染み込みを均一にします。
- 肉は表面を焼いてから煮ることで、肉汁を閉じ込めて旨味を逃さないようにします。
- 液体は食材がひたひたになる程度に入れることで、水っぽくならないようにします。
- 火加減は弱火~中火でじっくり煮ることで、食材を崩さずに柔らかくします。
- 煮汁が多すぎる場合は、最後に強火で煮詰めることで、ソースの濃度を調整します。
- 味付けは最初に塩コショウで下味をつけてから、途中で調整することで、味のバランスを取ります。
- 香辛料やハーブなどを加えることで、風味やアクセントをつけます。
以上が、肉の調理法としての煮込み料理についての説明です。
肉を煮込むことで、肉に含まれているコラーゲン、タンパク質、脂質は煮汁に溶け出し、余すことなく肉の旨味を味わえることが煮込み料理のポイントです。
煮込み料理は、時間と手間がかかりますが、その分美味しく仕上がります。季節や好みに合わせて、色々な煮込み料理に挑戦してみてください。
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